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あした 〜愛の名言集  
見終わったあとに改めてこのタイトルが、この芝居の全てをあらわしてるって思いました。思っても見なかった事故によって、不意に失われた”あした”。
またその”あした”を失った者たちと関わってきた周りの悲しみ。
神様によって、時間を与えられた者達がどんなお別れをするのかどんな言葉を交わすのか。
素敵でした。泣けてきました。
男女の愛、家族の愛。さまざまな愛の形を色々な立場の人を絡めて物語りは進みました。
沙織さんの役もまたその男女の愛の中でも、複雑なそして難しいものでした。
素敵な曲を生み出す作詞家と作曲家の関係であり、フィーリングはバッチリなのに
なぜかその愛を拒み続けた沙織さん演ずる小沢小百合。
その真相が、神様に与えられた時間によって明らかになる。
愛を拒んでたのではなく、病により余命わずかと知ってしまった自分への愛は
受け入れられないと心を閉ざしてしまっていたのである。
ところが皮肉なことに彼が突然死んでしまったことで、あの世で一緒になることが出来ると悟った彼女は、この世に戻ってきた彼を見て彼と話して残された時間を懸命に生きることを決意する。神様が望んでいた愛の言葉もまさにその言葉だった。
そして、お別れの寸前に新しい恋をしちゃうかもよと茶目っ気を出しながら彼の胸に飛び込んでいく姿には思わず涙がこぼれてしまいました。
そういえば、沙織さんのこのような純な恋愛の演技を見るのははじめてかも。
やっぱり素敵でした!沙織さん!

そして、この舞台で頑張ってくれたのがゼクシードールことロリィタ族。
「どん底」の時も結構印象深い演技をしてくれたんだけど、今回も赤線の女性と客との恋愛という非常に難しい役立ったんだけど、思いをストレートに彼にぶつける姿は
沙織さんとは全く違うアプローチだったけど、しっかり伝わりました。
前回の早口とは違い、しっかり聞き取れる台詞も良かったな〜。

そして流石の演技はなべさん。
峰岸徹さんの代役ということで全く違うやくざの親分になったんだと思うけど
やくざの怖さ、どすの利いた声、それに反して家族、子分を思いやる大きな心を持ち合わせるそんな人間として幅をしっかり演じてくれました。

もちろん、役者としても舞台作成者としても志らくさんの功績はものすごいと思います
また志らく作品見てみたいっす。

「あした」はみんなにあるものじゃない。ふいに失われてしまうものでもある。
だから、与えられた「あした」を自分なりにしっかり生きていかなくちゃ。

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